月下美人

 月下美人はサボテン科クジャクサボテン属の常緑多肉植物でメキシコの熱帯多雨林地帯が原産で夜に咲く花として珍しく、月夜の晩に見事は花を咲かせる。以前は見事に咲かせるのは難しいかったのか、テレビのニュースに登場した事も何度か。花は白く大きく見事で有る。名前に恥じぬ極楽浄土を連想させる程の見事さで有る。目にしみる程の匂いが強いらしいが、匂いを嗅いだ人も少ない。熱帯雨林では夜中に活動する虫や蝙蝠も多いのか、色が白く、匂いが強いのも納得で有る。花は人の為には咲いて居無い事の証拠の様な植物でも有る。
 見る人が居無くても見事に咲かせる植物の思いは如何にや。見目麗しき華を見、えも言われぬ香りを嗅ぐと、見た事の無い筈の極楽浄土を連想するのも不可思議な話でも有る。虫も人も同じ感覚なのか。昔から人は陰日向の無い人生をと言って来たものでも有る。しかし、最近の学校では要領の良い生徒も多いのか、先生の前では善人振り、影で弱い者苛めをする陰湿な性格の生徒も多いとか、試験をするとふざける廻って居る生徒に限って良い成績を取るので有る。試験に出る事しか興味を持た無いので有る。良い大学を出ないと良い就職口が見付からぬ社会に造り上げてしまった大人の責任か。一度しか無い青春を味気無い勉強で恋もせずに浪費してしまうのはのも悲劇で有る。受験地獄を勝ち抜き折角の名門大学に入学し乍気が抜けた様に遊び呆ける大学生も居る。無信仰、無宗教の人が多い日本では、神社や御寺参りをする人は多いが神仏を実感する事は少ない。神社で結婚式を挙げ、仏前で葬礼を挙げても、真の信仰とわ思え無い。キリスト教でも無い人がクリスマスを祝ったりもする。バレンタインデーにチョコレートを男に送るのも可笑しな話で有る。本でも贈れば良いものを。しかし日本人は人目を気にするので有る。人前で恋人同士で有っても、ヨーロッパの様に抱き合ったて接吻等はしない。人目を気にする日本人の奥ゆかしさでも有るが、恥の文化でもある。
 他人の目を気にして、己を見失う事無かれ。正しい事をして居れば他人の視線等気にする事は何も無いので有る。内気な日本人も人の注目を浴びたいと思うのか、スポーツの大会の人気も可也で有る。国内大会がオリンピック選考に利用されたりもする、失礼な話で有る。文学賞も取ら無いと一人前の作家として認められ無い処が有る。登竜門としての性格も有る。ノーベル賞に数学部門が無いのも不可思議で有るがノーベル賞を凌ぐ賞が未だに無いのも不思議でもる。
 月下美人の様に、夜咲く花が有る事からも、熱帯雨林の密林では、天敵を逃れ夜中に活動する虫が多いので有ろう。其の虫を求め蝙蝠も夜中に飛び回って居るので有ろう。人の文明の及ばぬジャングルも自然の楽園、生き物のパラダイスでは無いので有る。夜も安心して寝られぬ弱肉強食の世界でも有る。
 最近程昼と夜の区別の乱れた時代は無い、老人は呆れる程朝早く起きて、ゴソゴソ遣りだすし、若者は日にちが変わっても遊び呆けて家に帰ろうとはし無い。学生は授業中に熟睡したりもする。本来生物は太陽が昇ると目を覚まし、太陽が沈むと寝に就くべきものでも有る。不規則な生活は海外旅行の時の時差呆けの様な変な症状も出たりもする。眠たいのに眠れ無いので有る。
 最近ではマンション等の集合住宅では犬や猫のペットを飼うのを禁止して居る処も多い、煩く吼えたりする為で有る。吼え無い金魚等は飼っても良いので有る。仕方なくベランダで園芸を楽しんで居る人も多い。夜咲く月下美人は特別にしても蘭やアマリリスには特別の想いも有る。手入れが悪いと花を付け無い物も有る、水を遣り過ぎると花のを付け無い物の有る。良く巷で見かけるアロエの花も我が家では今だ咲いた例が無い。里芋の花も一度見てみたい物で有る。
 病気の見舞いは果物や切花が付き物でも有る、病が重く成ると果物も食べられ無いので、花が中心と成る。鉢物は寝付くとして嫌われる。花には人の心を癒す不思議な力が有る為で有る。女は華を欲しがるが男は実を欲しがるもので有る。花を見て居る丈では腹の足しには成ら無いので有る。花を摘んでしまっては実は生ら無いので有る。果実の中には種が有り。動物が実を食べ、種は消化出来無いので肥料付きで遠くに運ばれ蒔かれる、其れが花の目論見で有る。子孫繁栄の摂理でも有る。花を眺める為に摘んでしまうのは、酷い話でも有る。
 華には極楽浄土、天国、楽園のイメージが有るのか、世界中で葬式には付き物で有る。交通事故の遭った場所の脇に花が供えられて居たり。学校では死んだ生徒の机の上に花を飾ったりもする。映画の中で花を女性に譬え、死を花が落ちる事で象徴的に描いたりもする。くちなしの花は言いたい事が有っても言わない事の暗示でも有る。
 野菜の花は花屋では売っては居無いが、農業をした経験の有る人には特別な想いも有る。キャベツも大根も馬鈴薯も皆花は咲くので有る。意外な処で思わぬ見事な花に出会って唖然とする事も有る。雑草に近い、烏の真桑の信じられ無い華麗な白い花には誰しも驚く。期待して居なかった丈に驚きも多い。猛暑の夏はサトイモも熱帯と間違えてか珍しく花を咲かせたりもする。最近では蜜蜂も少なく成り、人の手で受粉させる手間が掛かる場合も有る。ビニールハウスの中では蜜蜂を飼ったりもする。花も食べられる物も有るので有る、花を食べる等もってのほかでは有るが美味しいので有る。
 睡蓮や蓮は泥の中に身を置き、清楚な花を咲かせる事から、仏花と言われる、心の悟りの世界でも有る 花も人工的に交配によって新しい花が作られたりもします。チューリップの球根に家が買える程の値が付いた事も有る。青い薔薇も作られた。其の内に花屋でも御目に掛かる事で有ろう。
 真夜中にも人の歩く足音や車の音がしたりもする。真夜中にも仕事をして居る人も居るので有る。作家の中には執筆に雑念を避けて真夜中に原稿に向かう人も居る。人目に触れる事も無く、売れ無い小説を黙々と書き続ける人も居ます。文学賞の候補にすら上が無い人も居る。誰にも相手にされぬ人も居る。闇夜に咲く月下美人の如くでも有る。吾が道を行くと開き直りも必要か。登竜門を越えねば龍には成れぬとの思い込みか。月下美人の心に学ぶべき事は多い。報われぬ事を延々とし続ける人も居る。叶わぬ片思いの儘一生を終える人も居る。人生の教訓でも有る。昔は神主も僧侶も教職者も禁欲を善しとして居たが、最近では婚姻も許されて居る。花は実を付けてこそ華。自分が幸せに成らずに他人を幸せに等出来無いので有る。
 雑草と言う草は無い、道端の草花にも皆名前が付いて居ると申された昭和天皇は、道端の草花にも温かい慈しみを抱かれ、心に残る言葉で有る。老人を見捨てた様な法案を次々に国会に提出する政治家に聞かせたい言葉でも有る。月下美人は以前は栽培も難しかったが、最近は栽培の技術も向上し素人でも栽培出来る様に成った。自宅で月下美人を栽培し、花の咲く時には電気を消して、月明かりで眺め、人生についての思いを馳せましょう。





          2007−03−26−210−01−01−OSAKA



                     HOME
                  −−戻る 次へ++